20060401 MEX |
これは、働く場所に緑の庭が出来るまでのお話。 WEBデザイナーであるクライアント達は、著名なサイトを数多く手がける一流のトップクリエイターであった。 「自分達らしい自分達の場所が欲しい」という何気ない一言に同じことを考えていた僕が過敏に反応してプロジェクトがスタートした。 如何に彼らに自分達のオフィスを気に入ってもらうかを第一に考えた。 かねてより広告業界のクリエイター達のプレゼンに可能性を感じていたので 第三者に彼ら自身の口で発信できる、シンプルなキーワードと共にグリーンの癒しスペース(クリエイティブ・ミーティング)と 木で出来たオフィスっぽくないくつろげるオフィススペース(フラット・ワーキング)を提案した。
案を気に入ってくださったクライアントは、自分達でこちらが渡した模型と企画書を持って会社のトップにプレゼンをして 如何に自分達にこの空間が必要かということを説いて、一週間後プロジェクトスタートの許可を得た。 自分達のオフィスを人に自慢できるということは、それが「好き」だからであると同時に どうやって作り出されたかというプロセスを理解しているということでもあると思い その後、現場の経過はメールでいつもクライアントに送り、積極的に現場見学会にも参加してもらった。
なんだかドラマのようなプロセスを経て実現することになった、あの時を今でも覚えている。 それは、関わった人みんなが自然と幸せな気分になれるプロセスを発見した瞬間でもある。 僕らの職能の一つとして、「人の気持ちのデザイン」と「関わり合いのデザイン」が必要だと思った。 出来上がったオフィスは居心地が良いらしい。 本当の意味で「居心地が良い」空間をつくるのは実はとても難しいと思っているので 作り手としてはこの言葉が何より嬉しく、同時にうらやましくもある。 |
>働く場所と緑の庭/株式会社たき工房外苑前MEX(メディアエクステンション)オフィス |